【ソウル時事】韓国外務省は2日、北朝鮮による韓国在外公館職員らを狙ったテロ計画の情報があるとして、海外5カ所で警報レベルを「関心」から「警戒」に2段階引き上げたと発表した。レベルは4段階あり、警戒は上から2番目。カンボジアとラオス、ベトナムの各大使館、ロシア極東ウラジオストクと中国遼寧省・瀋陽の各総領事館が対象になった。
 韓国の情報機関、国家情報院(国情院)によると、昨年下半期から北朝鮮はコロナ禍で海外に長期滞在していた住民の帰国を開始したが、在外公館職員や貿易関係者、留学生などエリートが体制に疑問を感じ脱北する事例が相次いだ。
 海外住民を管理する北朝鮮当局は責任回避のため、韓国などを念頭に脱北の原因に外部の工作があったとするうその報告を金正恩朝鮮労働党総書記に行い、北朝鮮側は韓国の公館職員らに「報復」を企図しているという。 
〔写真説明〕北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(中央)=4月25日、平壌(朝鮮通信・時事)

(ニュース提供元:時事通信社)